きのめの節穴

２０才のころの写真を子供たちが見てこう言った。
ひろ@息子③「だれこれ」
まあ@息子①「おとうさん」
ひろ@息子③「うそつき、ぜんぜんちがう」
とし@息子②「おとうさんでも若いころあったんだよ」
わたし「なんだよ、でもってのは」
ひろ③「そうだよねえ。若い頃はないんだよねぇ」
わたし「あのさぁ・・」
まあ①「若い頃、あったの。いきなりこんなオヤジ出てこないよ」
わたし「おい、こんなオヤジって」
とし②「にいちゃん、失礼だよ。仮にもお父さんだよ」
わたし「仮じゃぁない。本当のオヤジだ・・」
ひろ③「やっぱりおとうさんじゃない。オヤジじゃん」
わたし「そうでなくて、だから・・」
とし②「仮じゃなくて、言い換えれば、なんだっけ。そうだ、古い昔のお父さん」
わたし「古い昔のって・・」
まあ①「だけど、今のお父さんがいきなり生まれたら、おばあちゃんもびっくりだね」
ひろ③「おばあちゃん、いまのおとうさんをいきなり生んだの？いつ？きのう？」
とし②「違うよ。こんなの出てきたらおばあちゃんひっくりかえるよ」
わたし「こんなの・・・」
ひろ③「ひろ、わかんないよ。おばあちゃんから何が出たの？」
とし②「だから、古いお父さんが出てきたんだよ、赤ちゃんで」
ひろ③「おとうさん、赤ちゃんなの？ひろよりおっきいよ」
まあ①「赤ちゃんで生まれて、お父さんになったの」
ひろ③「ひろもあしたおとうさんになる？」
まあ①とし②「ならねぇよ！」
ひろ③「あーん、にいちゃんたち悪いぃぃ」
まゆ@妻「あんたたちうるさいわよ。あれ、だれこれ？」
ひろ③「古いオヤジ。おばあちゃんから出たばっかり」
まゆ@妻「あら、こんな若い頃あったんだ」
わたし「だからさぁ、俺も最初っからこんな古いオヤジじゃなくて、これは学生のころ友達と・・」
おーい、みんなどこ行った？俺の話も聞けよ～・・・