今年の注目アーティスト2012年01月03日 13時21分34秒


年末に友人たちと飲みました。
あるアーティストを教えてもらいました。

カリカチュアアーティスト田中徹。

まだあったことはないのですが、ブログを読んだり、人となりを伺うと、とても楽しみな若者です。

”カリカチュアとは


世界的にメジャーなアーティストになると思います。
しばらく勝手に応援したいと思っています。

http://skipper106.p1.bindsite.jp/index.html


八郎のこと2009年05月19日 12時14分05秒

滝平二郎(たきだいらじろう)さんがなくなった。
学生のころ、ずいぶん影響を受けた。
斎藤隆介さんとのコンビの絵本、大好きだったなぁ。
ご冥福を祈ります。

金之助さん、そしていま日本を離れロンドンで創作活動をしている人へ。 ロンドンはどんなとこですか。2009年03月16日 00時47分58秒

漱石全集の中で第十三巻が好きです。
これには漱石の日記の下書きや創作のためのメモなんかを集めたもの。

手帳の片隅に英語や漢詩のほかにこんなことが書かれています。
”猫の読心術”
”馬の言葉がわかったらよかろう”
どんなことを考えていたんだろうね。
そう思うとなんだか、あの大文豪がすごく身近に感じるんです。

わたしは安田侃さんの大理石の彫刻が好きです。
森の中にひっそりとおいてあるような石に触ると
地球のやさしさに満ちた鼓動を身近に感じます。
安田侃は石が持っているやさしさをわたしのために取り出したのでしょう。
石が持っている生命の力強さを、病気にくじけそうな老婦人のために取り出したのでしょう。

あなたの作品は写真でしか見たことがありません。
でもあなたが彫り出した”それ”を触ると、百人が百人の別々な優しさを取り出すのでしょう。
だから、写真からでもわたしへの、そしていろんな人へのやさしさがにじみでていると思っています。

日々のメモや断片は、ごく普通の取るに足らないものでも、
時代があなたの力を借りて、この時代が必要としているものを創りだそうとしています。
どうぞ心から楽しんで毎日をお過ごしください。

ロンドンのまだ見ぬ友人へ

雪虫2007年10月25日 12時02分38秒

雪虫が飛ぶ
初雪が近いぞ
雪虫は飛ぶ
初雪は近いぞ
雪虫はとまる
雪は降るぞ
雪虫がとまる
雪が降る

ナナカマドの赤い実2007年10月22日 20時16分17秒

札幌はそろそろ晩秋の気配が漂ってきた。
中島公園の木々も色づいた葉と落ち葉が絶妙なコントラストをかもし出している。
ナナカマドの実は少しずつ赤い色を増す。
葉がすべて落ちるころには、真っ赤の実の向こうに白い雪が舞うのだろう。

ナナカマドとは七回かまどに入れて燃やしても灰になることがないといわれている。
薪にもならない、役立たずの木だ。
あの赤い実を鳥たちはめったに食べない。
よほどまずいのだろうか。
それでも食べるものが何もなくなる厳寒の2月から3月にかけて、いろいろな鳥がついばむことがある。

中島公園の横に、渡辺淳一文学館がある。
日経新聞に連載された「化身」を読んでいたころを思い出す。
昭和58年、就職と同時に広島という見知らぬ土地に赴任して、ようやく仕事にも人にもなれてきたころ。
夢ばかりたくさん持っていた。
あのときの挫折は、実になったのだろうか。

そんなことを思い出しながらふと見ると、貼ってあるポスターは「鈍感力」。
思わず苦笑いが出る。
今日ここに来たのは、ピアノの発表会を見に来たのだ。
19人の子供たちに混じって、私の三人の息子がピアノを弾く。
あきらめた夢の代償さ、とでもいえばその背景にあるものが文学的にもなるのだが、燃え上がることのない所詮はナナカマド。
ナナカマドの実は雑食のカラスも見向きはしない。
それでも、と思う。
厳寒の真っ白い冬に真っ赤な実が、死にかけた命を奮い立たせるのだ、と。