いまさら・・・2011年11月27日 16時18分27秒

『ローマ人の物語』塩野七生著(新潮社文庫版)を勧められたので9月から読んでいる。
塩野さんの文章は歯切れがいい。誰かの文章に似てると思ったがさっき思い出した。蝶子さんだ。
『ローマ人の物語』にはカエサルのガリア戦記の記述が当たり前のように出てくるので近山金次訳の岩波文庫版を買った。
塩野さん絶賛のカエサルの文章だけど、近山さんの訳だとどうもぴんと来ない。
かえってややこしくなって現在15巻目で停滞中。最初のほうをすっかり忘れてしまっている。

目が急速に悪くなってパソコンの文字がとても見にくい。
仕事で遅くなることが多くてここしばらく家でパソコンをつけることがなかった。
ようやく少し早く帰れるようになってもパソコンに向かう気力がうせている。
パソコンをつけるたびにアップデートがしばらくされていませんとか言う画面が出て再起動が始まる。
萎える。

小論文の書き方の勉強を始めることにしたので本屋で目に付いた本を5~6冊買ってきた。
そのなかで比較的読みやすかったのが「伝える力」池上彰著(PHP)。
さすがNHK「週刊子どもニュース」の司会を11年間務めた人だ。知識を自分の言葉に置き換えてわかりやすく書いてある。
「13歳からの作文・小論文ノート」小野田博一著(PHP)。小論文の入門としてはわたしにはちょうどいいと思ったのだが、考えてみるとこの本、どの年齢に的を絞っているのかあいまいな感じがした。
第三部の「文章の形式とコツ」から読むほうがわかりやすいかもしれない。

こういったことを小中学生のころから始めていればわたしだってもう少し論理的な頭脳を持ち、過不足の無い知的な文章が書けて、違った人生を送れた      に違いない・・・

あっしーさ、休みの日は2011年11月20日 13時01分34秒

ばたばたしていた日々がようやく落ち着いたらもう冬景色。
土日と二日続けて休みだ。
あれをやって、これをやってと計画だけは立てた。
土曜日。雪は溶けている。
朝、長男がバスに乗り遅れたと言うので大学まで送った。
サークルの連合演奏会のポスターを貼りに行くんだそうだ。
次にちょうどいい時間のバスがないという女房を仕事場に送った。
帰ってくると、三男が児童館に行くバスに遅れたといって車に乗り込んできた。
帰ってきたら前の日から送る約束をしていた次男が待っていた。
雪が降ったので自転車が使えないのだ。
長い弓と矢筒をうしろのドアからすばやく載せた。
弓道をやるようになってから落ち着いたのか、落ち着いたから弓道を続けられるのか、どちらだろう。
車を降りるとまっすぐにこちらを向いて礼を言って歩いていった。
反抗期が長くて手を焼いたが、過ぎるとまるでもう自分の子ではなくなったようだ。
遅い朝食を取ってから近くの図書館に行き山本周五郎の日本婦道記を借りた。女房を送っているときにNHKラジオの朗読で「箭竹」という短編を聞いたからだ。
結局、大型店の本屋に行きその文庫と来年のカレンダーがついているノートを買ったらお昼を大きく回っていた。
女房殿を3時に迎えに行って、4時には三男を迎えに行かなくてはいけない。
遅い昼食を女房殿と食べて児童館に行った。
楽しそうにドッジボールをやっている。
ちらりとこちらを見たが気がついていないよとでもいうようにボールを投げている。
ほかの子たちもちらりと盗み見をしてボールを追っている。
夕方、友達が抜けて帰るのがさびしくていやだった、40年以上前のことを思い出した。
手を上げると手を上げ返した。三男はこちらにやって来ると帰り支度をはじめた。
もういいのか
うん、もういいよ
たっぷり遊んだか
うん、たっぷり遊んだよ
居間の電球切れてたよな
買いに行く?
買いに行こう
LEDにしようね
高いぞ
高いの?
ああ
とりとめのない話をしながら近くのホームセンターに行って電球を買った。
女房殿は飲み会で5時に迎えに来るそうだ。
三男と居間の電球を取り替えて照明の掃除をすると家の中がそれでも明るくなった気がした。

結局計画したことはほとんど手がつかなかった。

能力2011年11月01日 19時03分27秒

さて、とある会社の話。
この会社に古くからいる人。
頭脳は明晰。
そして目は近視の上老眼で耳が片側しか聞こえない。
ただ鼻はとてもいい。
そのあたわった能力は、(いやひょっとすると獲得したのかもしれないが)余すところ無く活用している。

彼(彼ら-実際は複数いるようだ)は健康診断のときには両側の耳は平常であり
目も普通に1.0なのだ。
でも、わたしに見える彼(彼ら)の姿は
片耳でそのロバのような耳は頭のてっぺんについていて悪口噂話自分をほめる話しか聞こえず
鼻はゾウの様に長くどんな隙間にでも入っていくことができ自分に有利なこと不利なことを微細なものから嗅ぎ分ける
目の焦点はいつも近いところに固定されていて気に入らないものは見えないし見ないですむのだ。
ここまででも敬遠したいところだが彼(彼ら)の異能は口についても特筆すべきところだ。なんと口は二つあり、その口には舌が二枚ずつついている。

耳がひとつで口が二つ。そして二枚舌。
人の話は聞かず自分の言いたいことは休むことなく二つの耳を持つものの両側から言いたいことを話し続ける。
そしてその姿は部下や仕入先には威張り散らし大きく強く見せ、自分より強いものの前に出たとたんその姿は一瞬にして霞となりまったく見えなくなるか変身して強いものの忠実なしもべの姿に変わるのだ。
物忘れが多く細かいことをよく覚えている。
頭脳は明晰にして結果に対する批判力は鋭く、決断力が無い。
その明晰な頭脳は言訳と責任を転嫁するするときに最大の力を発揮するのだ。

こういう人って、その会社だけじゃなくてどこにでもいるようです。
え、お前の口も二つあるって?
霧がくれの術・・・(消

ぶどう2011年10月10日 12時10分20秒

葡萄の甘いにおいがする。
いつもの年より葡萄の房は少ない。
冬に余分な枝を刈り込んだ。
今では枝が伸び放題で葡萄の樹一本なのにうっそうとしている。

せわしない日々が続いて今年もあまり手をかけていない。
支える棚からはみ出た枝がひばの木の天辺まで巻きついて、
天に向かってまだ手を伸ばし続けている。
葡萄の房がぶらさがったままほしぶどうになりそうだ。


この三日間のどこかで収穫しなくてはと思っていた。
土曜日と体育の日の月曜日が仕事になった。
日曜日は義父の一周忌だった。
朝早く起きて葡萄をとって、とも思ったが少しばかり億劫だ。
女房と結婚して20年、義父とはとうとうわかり合えなかった。
わかってもらおうと努力はしていた。お互いに。
家族思いの優しく、そして毅然とした無口な男だった。
どこかでつまらない意地を張り合っていた。
義父の頑固さに付き合うのを女房は早々とやめていた。
今朝、車を運転して考えていた。
わかってもらおうと、伝える努力をした。足りなかったのか。
ちがうな。わかってもらわなくても、どんなふうに思われても構わなかった。
わかってあげればよかった。ただそれだけだったんだな。

でも、もう済んだことだ。
手が届かない葡萄は、すっぱい葡萄にきまっている。
つまらない意地でも自分を支えるつっかえ棒だ。
誰にどう思われようが自分はこれ以上でもなければこれ以下でもない。

秋の空に向かって手を伸ばしてみる。



トマト2011年08月06日 12時20分59秒

今日の朝の収穫。


これも、嫌いな人がいるんだよね。