小さなつづら2008年12月19日 12時22分38秒

先日、お師匠さん(わたしが勝手に人生の師だと思っている元の上役)と飲んだ。
悠々自適とはいえ、経済・社会・国際情勢に明るく、あいかわらずいろいろなことに造詣が深い。
飲んでいるときに、自分の進む道を選ぶ基準についての話になった。
師匠は選ぶときにおおかたの人が損だと思うだろうほうを選んできたという。
「なぜですか」って、聞くと
「得だなって思うほうを選んでうまくいくのは当たり前だろ。損だと思ったほうを選べばうまくいかなくて当たり前。うまくいけば」
「あ、そうか。もしうまくいったら、それは自分の実力ですからね」
師匠はしょうがないなという顔をして、
「うまくいったら、それは選び方がまずかったのさ。損になるほうを選ばなかったんだから」
「うーん、そうです、か」
「どんなときでも普通の人間は自分の持っている力を目一杯出すものだと思うが、損であろうが得であろうが。木の目は得だと思うときしか力を出さないのか?」
いつもこういうアイロニーをぶつけてくる。
答えに窮していると、
「おい木の目、俺の奥さんにはいまの損得の話いうなよ」
「は?」
「損なほうを選んだのね、といわれると、まだちょっと困るからな」
と、師匠が笑った。

舌切り雀を思い出した。

コメント

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